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ふたりのためのリビング〈4〉
間取りに考慮すべきは、夫と妻の、家の居心地に求めるものの違い。
男性は<こもり感>を、女性は<見通し感>を
重視する傾向にある、と、奥村さんはいいます。
けれど、見通しの良さと集中しやすい個室空間は、正反対の要望。
これを間取りで工夫して、見事に両立させています。


こもっても、広がりのある視界。見通しの良い家。

奥村「もう少し、見通し感についてお話しましょう。具体的に見て頂きましょうか。まずキッチンの流し台に立って玄関ホールの方を見るとこんな様子です」

IMG_0228.jpg

↑キッチンの流し台から玄関ホールを見た様子。真ん中にダイニングテーブルがあり、その奥が玄関ホール。
左側の扉を開けると、玄関のたたきまで見える。右手には2階への階段、その奥は和室。


――「この画面の左側がリビングですね。相手が1階にいるか、2階にいるか、来客があったのか、夫、妻とも分かりますね」
奥村「さっきの視点を玄関ホール側から撮ったものがこちらです」

IMG_0224.jpg

↑ダイニングテーブル側から見たキッチン。後ろはキッチンの収納。
コンロの前には耐熱ガラスのついたてがある。


――「このロケーション、オフィスならボスの机って感じですね。統括部長はフロア全体を見晴らせる位置に座ってるものでしょう(笑)。そう、アイランド型キッチンの良いところが十分に発揮されていますよね。料理しながらコミュニケーションも取れる。けど、妻も時には勉強とか書き物とか、こもりたいこともあるんですけど」
奥村「それはもちろんそうでしょう。間取り図を見てください。キッチンの横にデスクを作りました」
――「キッチンの横……なんだか落ち着かないかも……。こう、勉強中のテキストとか辞書を置いて、パソコンや手芸にしたって道具や資料をきちんと収納できて。妻だって書斎は欲しいと思うんですが……」
奥村「ちゃんと集中できる工夫はしてますよ。こちらの写真を見てください」

IMG_0222.jpg

↑キッチンから見た主婦のデスクスペース。書棚も設えた本格的な作り。
視界は庭に向かって広がっているので、個室感がある。


――「なるほど、キッチンやダイニングは視界に入りませんね。囲われているから個室感があります」
奥村「そして、目の前には窓を設けました。これがポイントです。個室感がありながら、開放感があるでしょう。しかも庭を見ているので、窓の外にグリーンを植えればかなり良いスペースだと思いますよ」
――「この本棚もこの写真では飾り棚みたいになってますけど、もう少し広めの板を使うとか、本棚らしく横板も張るとかすればたくさん収納できそう」

IMG_0220.jpg

↑妻のデスクスペース左の壁部分。

奥村「そうですね。天井まで使えばなかなか使える容量になりますよ」
――「そういえば、収納スペースが間取り図にも写真にも、これといって見当たらないのですけど。キッチンキャビネットぐらいで」
奥村「収納はですね、収納する物の使う場所の近くに作るというのが、基本的な考えです」
(ワダ)

……次回へ続きます


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02/26 11:00 | 奥村一生の空想空間 | CM:0
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