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建築家の仕事〜それは、家の物語の序章を作ること〜〈5〉
あらかじめ演出された和室とは?(2)

床の間を大胆に演出し、従来の和室の重々しさを軽減した児玉さん提案の和空間。
他にも、なるほど!とお手本にしたいアイデアがいっぱいです。


児玉「このガラスブロックで作られた床の間には、もうひとつの演出効果があるんです」
――「家にいながらにして、光を感じられる、以外にですか?」
児玉「ええ、それは屋内の話。屋外も演出するんです。ガラスブロックの両サイドに照明が付いてますよね。これを点けて、ガラスブロックに灯りを当てると、外からぼんやり浮き上がったような感じになるんです」
――「つまり、外から見た人にも楽しんでもらえる、ということ?」
児玉「そうです。住んでいる人以外の方にも視覚的な楽しみをもたらすというわけです」
――「ああ、それはいいですね。柔らかい光が洩れてくる家ってそれだけで幸せそう。見ず知らずの人が住む家でも、通りがかるたびに、幸せな気持ちになれるような気がします。
ところで、この設計プランのイラストを見ると、畳が正方形。これって、琉球畳ですよね?」

(↓クリックで拡大します)



児玉「はい。正方形の畳を配すことで、空間の連続性を出したいなと考えました。実は、琉球畳って強度が強いんですが、非常に稀少で、価格も高いんですよ」
――「そうですよね。沖縄産のい草で作られているとか。以前、訪れた老舗の宿で使われていたのですが、ズシッと足に密着するような踏み心地で。すごく気持ちよかったのが印象に残っていて、いつか家を建てるなら、和室は琉球畳にしたいと思っていたんです。でも、高いとなると…」
児玉「今まで担当した施主様の中にも、価格を聞いて諦めたという方がいらっしゃいました」
――「やっぱり…」
児玉「琉球畳に限らず、畳の良さって、もっと見直されてもいいんじゃないかと僕は常々考えています。表換えができるので、清潔も保たれる。畳独特の青々とした匂いも五感を刺激します。自然との共生を暮らしの中で感じられると思うんです。



床の間の光の話もそうですが、日常生活の中で、自然を当たり前のように取り入れる。和室では、それがすんなりとできるのではないでしょうか」
(ミヤ)

……次回へ続きます


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12/04 11:00 | 児玉哲志の空想空間 | CM:0
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