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建築家の仕事〜それは、家の物語の序章を作ること〜〈3〉
あえて、家の真ん中に、和空間を

和室の使い方が苦手な人が多くなっている現在。
和の空間を家から取り去ってしまうのではなく、設計段階である程度の演出を施した和空間を作ればいい、と話す児玉さん。
そこには、他の部屋と和室との間に違和感を感じさせない工夫がありました。


児玉「和室って、お客様を迎え入れる空間という捉え方をすることが多いのですが、もっとカジュアルに使って欲しいなと思うんですよ」
――「カジュアルに、って?」
児玉「普段の暮らしに溶け込んだ使い方、とでも言いましょう。例えば、この図を見てください。
(↓クリックで拡大します)



1階を俯瞰でとらえたものなんですが、ウッドデッキを付けた庭、庭に面した空間を和室にしました。さらに、その南側にリビング、東にダイニングを配しました」
――「ちょっと、あんまり見かけないような間取り図ですね。一般的に、和室は、この図で言えば、ダイニングあたりに配されそうな気がします」
児玉「そうなんです。どうしても、和室は隅に追いやられる傾向があるんですね。苦手だから、使いづらいから、隅に置く。そんなことをしていたら、カジュアルに使いこなす機会も失われていってしまいます」
――「それで、あえて、家の真ん中に持ってきた、というわけですね?」
児玉「はい。リビングから和室、ウッドデッキ、さらに庭までを、いわば、ひとつの空間ととらえてもらったら、と考えました」
――「ひとつの空間、ですか?」
児玉「例えば、家族が集まって話をしたり、TVを見るのはリビングで。その横にある和室では、ゴロンと横になってリラックスしたり、読書にふけったり。外で過ごすのが楽しい季節には、ウッドデッキに出てみたり。さまざまな個性のリビングスペースが集まっている、という感じですね」
――「確かに、リビングと和室、ウッドデッきそれぞれの空間を遮るための戸を閉めずに、開け放しておけば、大きなリビングのようです」
児玉「そうでしょう。さらに庭を眺める場合、和室を通して見る、ということが必須になるんです」
――「この間取りだと、和室は普段の生活で、どうしても目に入ってしまう空間だから、使い方を考えるし、どんな空間にしようか、と思いを巡らすことにもなりますね」
児玉「そうでしょう。そういうところから、愛着って湧いてくるし、空間へのこだわりが生まれてくると思うんですよ」
(ミヤ)

……次回へ続きます


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11/20 11:43 | 児玉哲志の空想空間 | CM:0 | TB:0
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