和の雰囲気を設計段階で演出新しいものならすべて良し!ではなく、新しいものと古いものを融合させた空間に強く惹かれる、と話す児玉さん。
とってつけたような和空間ではなく、“自然になじむような空間”というコンセプトが浮かび上がってきました。
児玉「自分の家を建てよう!というお客様と打ち合わせをしたり、いろいろな方の住まいに対する考えを聞いたりしていると、和空間をうまく使いこなせていないなぁと思うことがしばしばあるんです」
――「そうですね。和空間って、なんとなく、難しそうなイメージ。例えば、和室なら、床の間ってどうしたらいいの?とか、畳の管理って面倒とか。玄関にちょっと和の要素を取り入れたいなぁと和雑貨などを置いても、もともとの家の造りが洋風になっているから、そこだけ妙に浮いちゃったり」児玉「和の雰囲気が好きで、すごくこだわりがある方と、和要素なんて家に不要という方と。この頃のお客様は、両極端な傾向にありますよ」
――「和の要素が全く要らないというわけではないと思うんです。例えば、京都や奈良などの古い町並は、ほとんどの人が好きですし、日本建築の宿に泊まれば、いいなぁと感激する。でも、それを自分の日常に取り入れるとなると、どうしたらいいんだろう?とてもじゃないけど、あんなに立派に使いこなせないなという結論に至るんじゃないでしょうか」児玉「あぁ、それはあるかもしれませんね。だから、建築家は、その辺のことを慮って、ある程度の演出を含めた設計をしないといけないなと思ってます。リビングとダイニングがあって、その横を和室にしました、和室だから畳です、床の間はこんな感じにしておけば、掛け軸を飾っても、将来的にはお仏壇を置いてもいいです、というような空間では、暮らす人たちもイメージが湧かない。
ついでに和室がある、というのではなく、家全体と調和しているのがいいんです。そうすれば、日常的にも使いやすいし、愛着も湧いていくんじゃないかと思いますね」
(ミヤ)
……次回へ続きます