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リビング再考 〜個を大切にしながら家族が集える共有スペースに〜〈1〉
家族全員がリビングに集う――。
子どもが成長するにつれて、こんな光景が少なくなってくるようです。
子どもたちは自室で勉強やパソコン、
お父さんやお母さんだってそれぞれに趣味ややりたい勉強があります。
今やテレビはおろか、食事だって家族みながそろうのもめずらしい時代。
そんな現代の生活スタイルに合わせた新しいリビングの提案です。


新しい家を作る計画にわくわくしながらも、
どんな風にすればいいのか正解がわからない。
理想はあれこれあるのだけど、迷うばかりで決められない。
まずはどこから考えたらいいでしょう?と、
住友林業株式会社の設計士さんをお訪ねしました。

お話を伺ったのは、住宅本部奈良支店設計グループ係長の建築士、山田雄一さんです。



〈山田雄一〉
1973年生まれ、大阪府出身。関西大学工学部建築学科卒。
趣味は読書と、衣食住に関すること。
基本的に、家を建てるにあたって影響するものにはなんにでも興味があるとのことで、
休日は奥様とインテリアショップをめぐったり、インテリア雑誌はもちろん、ファッション誌など女性誌まで幅広く通読。
「お客様に家を建てるということの喜びを 肌で感じてもらいたいと思って設計しています」。



くつろぐ、ってどういうこと?

山田「今回の企画にあたってまず、リビングを考えてみました。家作りを考えるとき、おそらくみなさんが最初のほうにプランを考える重要な空間ですよね。けれど実際、今のスタイルって家族全員がくつろぐ場所として機能しているかどうか、個人的にはちょっとギモンを感じつつあるんです」
――「本当にくつろげるかどうかということですか」
山田「と、いうかですね、今の若い世代のご夫婦はその親世代と比べると『個の時間』を大切にする傾向で育ってきてるんですね。それがいいとか悪いとかではありません。時代がそうなのですから。夫婦だからといって同じ価値観を求め合うことはないでしょう。違う部分を無理に合わせることもしないし、合わさせようと無理強いもしない。互いを尊重して違いを認める、理解しようとする。大切なのは、それぞれが自分に必要なものを選択できて、かつ自然な気持ちで共に過ごせること。そんなあり方になってますよね。
 と、なると、リビングの中心にテレビとソファを置くというスタイル。これが本当に今の時代のくつろぎに合っているのかなぁ、とふと思いまして」
――「なるほど〜。デザインはモダンになっても、構造は昔ながらの『茶の間にテレビ』ですね。お父さんか子どもがチャンネルの主導権をとって、家族みんなで鑑賞する、ということが前提の」
山田「そうです。夫婦でも観たい映画は全然違ってたりするでしょう。夫婦でいっしょにソファに並んでDVD観るなんてことって、そんなにあるでしょうかね。それに子どもたちも、親がテレビを観ていたら、自分たちは自室でゲームしたりパソコンに向かってたりすることのほうが多いでしょう」
――「まあ、バラバラですね。したいことはみんな違うから。家の中でもそれぞれに忙しいし」
山田「だから、考えてたんです。かつてのテレビに変わる、家族を集わせるものはなんだろう?って」
――「ん〜、何でしょう……やっぱり、食事の時間を頑張って合わせるとか?」
山田「いえいえ、『情報を集める、仕入れる場所』にするんですよ、リビングを」
(ワダ)

……次回へ続きます


せやバナー
08/14 14:00 | 山田雄一の空想空間 | CM:0 | TB:0
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