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家族と暮らす家で、自分だけの時間は満喫できる?〈4〉
シアタールームもキッチンもオーダー通り。
でも、これって、家族がバラバラにならないの?
おせっかいながら、そんな心配が頭をよぎった私(ミヤ)。
でも、大丈夫。川瀬さんのアイデアで、すっきり解消、さすが!なアイデアに感動しました。


開く、閉じる。メリハリが大事!
――「実は、ちょっと気になることがあるんです。ご夫妻の希望は100%叶えたけれど、こんなに個人の希望が叶った家に住んだら、自分の世界にひたりきってしまうんじゃないかなって。ひょっとして、一家離散?なんてことになったら、どうしよう?と心配です」
川瀬「そうですね。ご主人は、休日、シアタールームに閉じこもることになるかもしれません。奥様はキッチンで料理をすることだけに楽しみを見いだすかもしれません。それじゃぁ、家族としてのまとまりがないですよね。そこで、考えたんです」
――「何を?どうするんですか?」
川瀬「キッチンから続くリビングもAVシアター仕様にしました。家族で映画を楽しめるようにしたんです」
――「あぁ、それはいいアイデアですね。ひとりでしみじみと味わいたい作品もあれば、家族でアレコレ言いながら楽しみたいなぁという映画もあるから。ご主人おすすめのファミリー映画を、みんなで見ながら、奥様が焼いたピザやクッキーを食べる、なんてすごく心あたたまる光景!でも、AV仕様ってどんな風に?」
川瀬「リビングから2階への階段の一角に踊り場を作り、そこにプロジェクターを置いて、リビングの壁をスクリーンに仕立てました」
――「映画を見たい時は、家族専用映画館になるってわけですね」
川瀬「そうです。家族って、毎日一緒に過ごすものでしょ、特に大きな出来事がなくても。家でのなにげない過ごし方から、家族の個性やまとまりは生まれて、育まれるんだと思うんです。もちろん、自分ひとりの趣味に没頭するのも必要なことです、人生を充実させるためには」
――「でも、それだけじゃ、家族がいなくてもいい。家族がいるのなら、お互いを気にかける、ともに過ごす空間も大切、ですよね?」
川瀬「ええ。だから、今回は、家族のための開かれた空間と、自分のための閉ざされた空間を提案しました。家族ひとりひとりが持つ世界を充足させるスペースを追求しつつ、家族全員の世界を深めて欲しい。施主さんならではのご家族像を形づくる助けになれば、うれしいですね。例えば、数年経っても家族みんなで楽しく過ごしています、と言われると、建築家冥利です」〈了〉
(ミヤ)

せやバナー
12/12 10:00 | 川瀬登久の空想住宅 | CM:0 | TB:0
家族と暮らす家で、自分だけの時間は満喫できる?〈3〉
小さいながらも、本格的なシアタールーム作りのポイントを伺った前回。
今回は、奥様のこだわりに応えたキッチンの登場。
これまた、なるほど!なお話がいっぱい。
とっても参考になりました。


動線はもちろん、目線にもこだわる
――「ご主人の希望には、十分応えたと思います。こうなったら、奥様のオーダーにもきちんと応えないといけないですね!」
川瀬「そうですね(笑)。アナタの希望は叶えたけど、私は不満だわなんて、ケンカの種になると困りますから」
――「主婦にとって、キッチンは過ごす時間が最も多い空間だと思うんです。気に入った場所なら、お料理を作るのも楽しくなるし、おいしいものを作りたいな〜と、俄然張り切っちゃったりして」
川瀬「ええ、今までたくさんの家づくりに携わってきましたけど、どんな奥様もキッチンについては、かなり細かい具体的な要望を挙げてきました。普段使っている人の生の声というのは、リアリティがあるし、こちらもなるほど!というものがあります」
――「家族の人数やライフスタイルによって、千差万別のキッチンの形があるんでしょうね」
川瀬「今回の奥様は、料理がお得意。友人を招いて、料理レッスンをすることも多いらしいので、キッチン&ダイニングは通常より広めに取りました。さらに、作業もしやすいようにアイランドキッチンにしています」
――「これなら、数人でキッチン台を囲んでも狭く感じませんね」
川瀬「ええ、対面式のレッスンも可能です」
――「動きやすそう!動きやすいって、料理のポイントだと思います」

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川瀬「体の動きはもちろん、視線の動きやすさもポイント。この家では、オーブンをキッチンの下部に置くのをやめました。海外メーカーの壁付けのウォールオーブンにしています」
――「そういえば、レストランの厨房も、オーブンは自然に目に入る高さにありますね」
川瀬「そうでしょう。料理する時の細かな動きって、意外と手間。目線を変えずに、切る、焼く、煮る、蒸すなどの作業を出来るようになるとかなりラクになるはずです」
――「私も、さっそく、オーブンの位置を変えてみよう!」
川瀬「いいですよ、ぜひおすすめします」
(ミヤ)

……次回に続きます

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12/05 10:00 | 川瀬登久の空想住宅 | CM:0 | TB:0
家族と暮らす家で、自分だけの時間は満喫できる?〈2〉
自分も、家族も、楽しく過ごせる家造りって?
第1回目は、専用のシアタールームが欲しい、という夫編。
小さいけれど、自分の城って感じでうらやましい!


ポイントは、部屋の形、収納力、光
――「新しい家に住む時って、いろんな夢が膨らみますよね。リビングはこうしよう、キッチンは、バスルームは、って。自分の持ち家なら、なおさら。趣味の部屋だって、充実させたいと思います」
川瀬「そうですね。今回の施主さんのご主人は、大の映画好きで。絶対、シアタールームが欲しいということでした」
――「学生時代からコツコツ貯めていたDVDやビデオ、サントラCDもすごい量だったとか」
川瀬「ええ。以前住んでいたマンションでは、収納場所に困って、近くの収納スペースを借りていたらしいんです。だから、まず、収納空間をしっかり確保することが課題でした」
――「じゃ、かなり広い部屋になりますよね?」
川瀬「いえ。6畳です」
――「だ、大丈夫なんですか?なんか、狭苦しいイメージ」
川瀬「面積だけ聞くと、広くないと思うかもしれませんが、天井を高くして、部屋の形を長方形にしたので、実面積よりも広く感じます。実は、長方形ってシアタールームに適してるんです」
――「スクリーンから離れて見れるから?」
川瀬「それもそうですが、音を楽しむために。正方形では音が散らばってしまうんですよ」
――「あぁ、そういえば、映画館って長方形ですね。なるほど〜。で、一番の難問の収納はどうするんですか?」
川瀬「壁付け収納です。しまい込む収納は、部屋を狭くするんです。DVDやCDのパッケージの中には、スタイリッシュなデザインのものも多い。これをディスプレイとしても活用したら、いいと考えたんです」
――「好きなDVDをここに置くと、見せる演出になる!いいですね」

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川瀬「そう、ディスプレイ式収納です。材料のアクリルパネルはホームセンターなどで、気軽に買えますよ。ビデオ用には、専用の引き出しを作りました。この引き出しを重ねると、相当数のビデオやDVDを収納でき、統一感もあるので、部屋もすっきりします」
――「それはいいです。趣味ってこだわって、とことんと追求すると、モノが増えていくんですよね。これなら、ごちゃごちゃしてないし、映画館にいるみたいな気分を味わえそう」
川瀬「あと、忘れてはいけないのが光のバランス。画面の正面に光が来ないように天井からダウンライト、画面両サイドのフロントに照明器具を置くのがポイントです」
――「うわぁ、いい感じ。ちょっとしたポイントを押さえれば、完成度の高い部屋になる。目からウロコが落ちまくりのお話でした!」
(ミヤ)

……次回へ続きます

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11/28 10:00 | 川瀬登久の空想住宅 | CM:0 | TB:0
家族と暮らす家で、自分だけの時間は満喫できる?〈1〉
結婚したら、子どもが生まれたら、自分の趣味を楽しむ時間がなくなった!
私(ミヤ)の周りには、そんな風に嘆く人が多いのですが…。
今回は、そんな嘆きを解消したいというご家族からのオーダー。


今回、登場していただいた川瀬登久さんは、三井ホームデザイン研究所第2建築設計グループ関西設計室のチーフデザイナー。

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1985年に、三井ホーム株式会社大阪支店入社以来、注文住宅や建て売り住宅、モデルハウス、商業施設などの設計を手掛ける1級建築士です。
'89年、'97年、'01年には社内コンペにて、入選。
ここ数年間は、年間平均14棟の注文住宅を設計しているとのこと。
ご自身が設計を手がけた住宅のご家族と、交流が続くこともあり、しばしばお宅に招かれることもあるとか。
この空想住宅でご提案いただいた家について話す時も、真剣そのもの。
家づくりに向き合う真摯な姿勢が、多くの施主さんの心をつかむのだろうな〜と感じました。

――「今回の依頼主は、30代のご夫婦とお子様二人の4人家族です」
川瀬「ずっと賃貸で暮らしてきたけれど、子どものこと、将来のことを考えて家を購入しようと思う年代層ですね。この年齢って、仕事や家事、育児などですごく忙しいんです、人生の中で。だから、自分の城と呼べる空間が欲しいと思うんですよ」
――「依頼主のご夫婦も、“趣味を楽しめる空間を充実させたい”と言ってます」
川瀬「映画好きのご主人と、料理が得意の奥様ですね。近頃は、AV機器も高品質のものが多数販売されていて、シアタールームの充実度も以前に比べると、格段にアップしました。キッチンもプロ顔負けのアイテムが増えてます。その辺りは、僕たちプロも研究していますし、こだわりの強い施主さんになると、自ら調べて、この機材を使ってと言われることもあります」
――「へぇ〜。自分が納得したものが置いてある部屋で過ごすのって、それだけで気分がいいですよね。家族ができると、自分の時間ってなかなか持てないと思いますが、限られた時間であっても、自分だけの空間に、こだわりのものが溢れていれば、ホッとした気分になれると思います」
川瀬「とは言え、お子様も、そろそろ思春期だし、家族での会話も大事になってきますよ。その辺りのことも配慮しながら、設計しなくては。いくら、設計上、ステキな家でも、家族がバラバラだと、それはいい家とは言えません」
――「本当にそうですね。川瀬さんの空想住宅、どんな風に仕上がるか、楽しみにしてます!」

というわけで、今回の依頼をまとめてみました。
次回からは、このオーダーに応えた家づくりプランを紹介します!
●家族構成:夫(38歳)食品メーカー勤務、妻(36歳)専業主婦、長女(13歳)中学生、長男(8歳)小学生
●家族のプロフィール:大阪府南部の賃貸マンションに住んでいたが、子どもに良い環境を、と自然と歴史に囲まれた勢野に戸建てを希望。夫は映画好きでオーディオマニア。現在の賃貸生活では、年々増加するビデオテープやDVDの収納場所にも困っているという状況。妻は、得意の料理の腕を生かし、主婦友達を招いて、料理レッスンをすることも。
●住まいの希望:隣近所に気兼ねなく、大音量で、心ゆくまで映画や音楽を楽しみたいというのが夫の希望。妻の方も料理レッスンをゆったりとしたキッチンで行いたい。賃貸マンションのキッチンではせいぜい3人を招くのが限度。使いやすいキッチンと数々のハーブ類を地植したイングリッシュガーデン風の庭が欲しい。また、思春期に差し掛かった子どもたちとの会話も絶えることなく、家族としてコミュニケーションをはかりやすい工夫を家の中に取り込みたい。
(ミヤ)

……次回へ続きます

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11/21 10:00 | 川瀬登久の空想住宅 | CM:0 | TB:0
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